準詐欺で役員逮捕へ　悪質リフォームで愛知県警（中日新聞）

2005年09月29日(木) 00時00分

　愛知県豊田市のリフォーム会社「日本メンテナンス」の役員らが効果のないリフォーム工事で知的障害のある男性から工事代金をだまし取った疑いが強まり、愛知県警捜査四課と名古屋・港署は二十九日にも、同社役員伊藤総士被告（２９）＝同県岡崎市八帖北町、強要罪で起訴＝を準詐欺の疑いで再逮捕する。

　準詐欺は被害者の心神耗弱を悪用して金品などをだまし取る罪で、悪質リフォームへの適用は全国初。

　認知症の人や判断力の低下した高齢者が多額の被害に遭うケースが出ている悪質リフォームの摘発に新たな道を開く可能性がある。

　調べでは、伊藤被告は今年四月ごろ、同県内に住む知的障害のある六十代の男性方で、男性に十分な判断能力がないことにつけ込み、効果のない耐震補強などの工事契約を結ばせて計六百万円余りの代金をだまし取った疑い。

　悪質リフォームをめぐっては、埼玉県に住む高齢の認知症の姉妹が多数の業者と計約五千万円もの工事契約を結ばされ、一時は自宅が競売に掛けられそうになるなど、判断力の十分でない人たちが狙われるケースが多発している。

　また、愛知県警は二十九日、リフォーム工事をめぐる強要罪で起訴された同社渉外担当部長で元愛知県警警部の後田正勝被告（６２）＝同県小坂井町＝を、同社に対する損害賠償請求訴訟をやめさせる目的で今年四月ごろ、名古屋市内の男性にリフォーム工事に納得しているとの趣旨の書面を書かせた強要の疑いで再逮捕する。

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