2005年09月28日(水) 17時05分
マルチ商法:苦情倍増、今年度すでに137件 目立つ若者の相談 /兵庫(毎日新聞)
◇注意!「甘い話はない」−−県立神戸生活創造センター
「加入者を増やしていくと利益が得られる」と言葉巧みに商品などの購入を迫る「マルチ商法」に関する苦情相談が、県立神戸生活創造センターなど消費生活相談窓口に、今年度に入って4カ月間で計137件寄せられ、昨年同期(73件)の約2倍に上ることが分かった。特に30歳未満の若者の相談が65件(昨年同期31件)に倍増。収入も得られず借金だけが残るケースもみられ、同センターは「『必ずもうかる』という甘い話はない」と注意を呼びかけている。【桜井由紀治】
相談のうち120件が既に契約済みで、解約に関する相談は89件あった。
主な特徴として、契約金を支払えない若者に対して、消費者金融から借りさせて契約金を支払わせる手口が12件(同3件)と急増。
「ダンスイベントがある」「面白い集まりがある」などと勧誘目的を隠して、言葉巧みに誘い込まれ、いつのまにか取引に同意させられてしまうという「販売目的隠匿」も9件(同ゼロ)あった。
また、特定商取引法で、契約内容を説明した書面を契約前と契約時に交付するよう義務づけられているにもかかわらず、書面をもらっていないケースも16件(同8件)あった。
契約する主な商品は「健康食品」「浄水器・活水器」「化粧品」が上位を占めるほか、「アクセサリー」「補正下着」「美容器具」など、健康・美容に関するものが目立っている。
平均契約金額は42万円。最高金額は210万円で「知人にネットワークビジネスを始めるのに消費者金融6社から借金させられ全額渡したが、書面もなく不審」という相談内容だった。
同センターはクーリング・オフや中途解約制度の活用を助言するとともに、不審な点があれば、同センター(078・360・0999)など相談窓口に連絡するよう呼びかけている。
〔神戸版〕
9月28日朝刊
(毎日新聞) - 9月28日17時5分更新
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