2005年09月21日(水) 00時00分

受信料不払い　全体の３割 ＮＨＫ新生プラン発表　減収５００億円も （東京新聞）

　ＮＨＫの橋本元一会長は二十日、一連の不祥事後の信頼回復に向け、経営改革の「新生プラン」を発表した。また、受信料不払いは、約百三十万件（九月末推計）で、八、九月で十三万件増加。二〇〇五年度上半期の受信料収入が予算想定額から二百三十七億円の減収となる見通しを示し、〇五年度で約五百億円の減収になる可能性も示唆した。さらにＮＨＫは、未契約なども含め、有料契約対象約四千六百万世帯・事業所の約三割に当たる千三百万余が受信料を払っていないことも公表した。　

　「新生プラン」は二〇〇六年度からの三年間で、発足以来最大規模となる約千二百人の職員削減や受信契約しながら払っていない人に対し簡易裁判所を通じた督促を実施することなどを盛り込んでいる。ＮＨＫは来年一月、二〇〇六−〇八年度の経営計画をまとめる。

　人員削減は全職員の一割相当。定年退職や採用抑制など自然減に加え、出向などで調整する。橋本会長は、報道や番組制作を含め組織全体を見直す考えを示した。

　支払い督促について、橋本会長は「（強制執行に踏み切るかどうかは）ケース・バイ・ケース。社会的弱者に配慮しないといけないが、（一方で）払っていただきたい方もいる」と、総合的に判断する考え。また、未契約者に対しても契約締結の意思表示を求める民事訴訟を起こすことを検討している。

　このほか新生プランでは、「受信料の公平負担に全力で取り組む」とし、（１）口座振り替えでの受信料支払いや長期支払いの視聴者に優遇施策を実施（２）単身赴任者や学生の割引制度の新設—などを挙げている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050921/mng_____sya_____007.shtml