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2005年09月15日(木) 15時36分

「新がん治療」女性死亡 詐欺容疑、マッサージ師逮捕 警視庁産経新聞

 結婚を希望していた乳がんの女性患者に「摘出しなくても完治できる」などとうそをつき、治療費として現金約二百九十万円をだまし取ったとして、警視庁捜査二課は十五日、詐欺の疑いで診療所経営のマッサージ師、秋元繁容疑者(63)=東京都西東京市田無町=と診療所手伝い、大和田光子容疑者(56)=同=を逮捕した。患者は抗がん剤の投与を止められた上、がん患者にとっては効果が疑問な遠赤外線治療を続けられた結果、病状を悪化させて今年五月に死亡している。
 一方、秋元容疑者は西東京市で「気光治療院」と称する診療所を経営。インターネットのホームページで「がんの新しい治療法」とうたって患者を集めていた。この診療所では警視庁が把握しただけでもほかに七人が被害に遭い、うち四人が死亡しているという。
 調べでは、秋元容疑者らは昨年一月、ネットを見て訪れた仙台市在住の女性=当時(46)=に「がんを完全に治せるのは世界でもここだけ」などと言い、遠赤外線治療を約二カ月間実施した治療費として現金約二百九十万円をだまし取った疑い。
 女性は別の医療機関から乳がんを宣告され摘出を勧められたため、乳房を失うことを恐れ秋元容疑者に頼ったという。秋元容疑者は「あなたの場合、七回の遠赤外線治療で完治する」と偽って一回につき約三十万円の治療費を要求。その後も「あと三回治療すれば治る」などと追加の治療費をだまし取った。さらに「抗がん剤は免疫力を低下させる」などと言って投与を中止させていたという。
 秋元容疑者の使用した遠赤外線治療の機器は主に接骨医やマッサージ師が使用し、患部を温めて血行を良くし、こりをほぐす効果がある。しかし、がん患者に使用するのは効果に疑問があるとされ、血行が良くなるためがん細胞の転移を促進する危険もあるという。
 調べに対し、秋元容疑者は「女性が途中で来なくなったので治せなかった」などと容疑を否認しているという。
(産経新聞) - 9月15日15時36分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050915-00000034-san-soci