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2005年09月14日(水) 22時24分

<殺人依頼>32歳女を逮捕 警察に相談、犯行がばれる毎日新聞

 インターネット上の犯罪行為などを請け負う“闇サイト”で不倫相手の妻の殺害を依頼したとして、東京消防庁職員の女が14日、警視庁捜査1課と多摩中央署に暴力行為法違反(犯罪の請託)の疑いで逮捕された。殺人を請け負ったとして、自称探偵業の男も、同容疑で逮捕。事件発覚のきっかけは、計1500万円の事前報酬を払った女が、依頼から約半年が過ぎても殺人が実行されないため、同署に「だまされているのではないか」と相談したことだった。
 ◇「浮気相手の妻を殺してくれないんです」…1500万円支払い、半年放置され
 逮捕されたのは▽東京都多摩市連光寺3、東京消防庁渋谷署救急隊員、河口絵里子(32)▽国立市中3、自称探偵業、田部孝治(40)の両容疑者。
 調べでは、河口容疑者は不倫相手だった同僚職員の妻(32)の殺害を計画。昨年11月ごろ、インターネットのサイトで「殺人を請け負う」と記載した田部容疑者の電話番号を見つけ連絡した。今年1月中旬、立川市内の駐車場に止めた乗用車内で会い、殺害を依頼して同24日ごろ現金100万円を支払った疑い。河口容疑者は「不倫相手の妻に子供ができたことを知り、裏切られたような気持ちになった」と供述、田部容疑者も容疑を認めている。
 河口容疑者はさらに作戦費用として約150万円を払うなど、張り込み代、尾行代などとして約10回にわたり総額1500万円を支払っていた。田部容疑者は殺害方法について、「借りたバイクに2人乗りして、トンネル内で追い越しながら細菌をまき、吸い込ませる」などと提案。河口容疑者に不倫相手の自宅や妻の勤務先の写真を見せたり、「これをまいた」と白い粉を渡すなどしていたが、妻に危害は加えられていない。
 東京消防庁は「職員が逮捕されたことは大変遺憾。事実であれば厳正に対処する」と話している。【長谷川豊】
 ◇増殖するネット利用の犯罪請け負いビジネス
 「殺人請け負います」などと犯罪行為を請け負う“闇サイト”は、容易に開設できる「ブログ」の登場で、インターネット上に次々と開設され、実際に殺人事件につながったケースもある。
 名古屋市中川区の男性会社員(51)が4月に殺害された事件では、妻(48)が、インターネットのサイトに「どんな仕事でもやります」と載せていた工務店従業員の男(41)に報酬を支払って殺害を依頼していた。男が会社員刺殺を実行し、愛知県警は妻と男を殺人容疑で逮捕した。
 警察庁によると、同様の有害サイトが見つかった場合、通報を受けた都道府県警察本部がサイト管理者やプロバイダーに削除を要請する。しかし、削除しても新たに次々と開設されるため、現在どの程度のサイトがあるか把握するのは事実上困難。警察幹部は「実際に請け負うかどうかなど、サイトの実態は把握できない」と話している。
 インターネット犯罪に詳しい岡村久道弁護士は「匿名性を背景としたネット犯罪が増え、技術は巧妙化している。有害サイトの捜査、取り締まりは緊急性の判断が難しいうえ、通信の秘密との絡みもあり、特効薬がないのが現状ではないか」と指摘する。【宮川裕章】
(毎日新聞) - 9月14日22時24分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000140-mai-soci