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2005年09月14日(水) 19時02分

狙われた住宅ローン「戸籍密売」横行、元手40万円で読売新聞

 大手銀行が相次いで多額の融資金をだまし取られた住宅ローン詐欺事件で、警視庁に摘発された指定暴力団山口組系の元組幹部らのグループは、密売ブローカーからホームレスの戸籍情報を約40万円で購入していたことが14日、警視庁捜査2課の調べで分かった。

 グループは、入手した戸籍情報を使って住民票や国民健康保険証などを役所で次々と入手、架空の「商社幹部」を作り上げ、銀行の融資審査をすり抜けていた。

 同課は、たった一人の戸籍情報が数千万円の金に化ける「戸籍密売ビジネス」の解明にも、捜査の手を広げていく方針。この事件で、同課は同日、新たに1人を詐欺容疑で逮捕し、逮捕者は計5人となった。

 同課の調べなどによると、詐欺容疑で逮捕された元山口組系組幹部・森内正弘容疑者(46)らのグループは、静岡県内で暮らすホームレスの男性の戸籍情報を、密売ブローカーから約40万円で購入したという。

 同グループはその後、同県内にあった住民票を、東京都江東区内のメンバーの自宅に勝手に移し、同区役所から国民健康保険証を取得した。

 さらに江戸川区の商社役員らに依頼して、同社が発行したとする偽の源泉徴収票や在籍証明書を入手。「(ホームレスの男性は)十数年前に商社に入社した。現在は幹部に昇進して800万円以上の年収がある」という架空の経歴を作り上げていた。また、この源泉徴収票を役所に提出して、課税証明書も手に入れていた。
(読売新聞) - 9月14日19時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000206-yom-soci