2005年08月29日(月) 21時54分
<悪質リフォーム>返還現金を被害弁償に 初公判で中江被告(毎日新聞)
埼玉県蓮田市内の用水路に現金約1800万円がばらまかれた事件に絡み、その金を盗まれた被害者で特定商取引法違反(不実告知)罪に問われた住宅リフォーム会社「アクアジャパングループ」従業員、中江匡志被告(26)の初公判が29日、さいたま地裁(山田和則裁判官)であった。中江被告は起訴事実を認め、検察は「高額の歩合給を得ようとした動機に酌量の余地はない」として懲役1年を求刑した。中江被告はリフォーム契約の被害者に法廷で謝罪。遺失物として県警から返還された現金約1800万円を被害弁償に充てる意向を示した。
論告などによると、中江被告は昨年12月、さいたま市岩槻区の男性(当時65歳)方で「床下に黒かびが生えちゃってます」などとうそを言い、不要な床下調湿剤約24袋を約38万円で契約させた。
被告人質問で中江被告は、違法契約を「最初は(被害者に)悪いと思った」と述べたが「周りもやっていた」「もうかるという気持ちもあった」「営業成績がトップで重圧もあった」と述べた。また、こうした悪質リフォーム販売は「(会社の)マニュアルに従った」と説明し、ア社の手口は東京都から行政処分を受けた「モイスコジャパン」(福岡市)のマニュアルを踏襲したものと明らかにした。
今年1月29日に用水路で見つかった約1800万円は、中江被告宅から同居していた女=窃盗罪で服役中=が盗んだものだったが、県警岩槻署は「遺失物として返還せざるを得ない」として今月9日、中江被告に返還していた。【村上尊一】
(毎日新聞) - 8月29日21時54分更新
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