2005年08月20日(土) 16時38分
被害者高齢化で支援深刻 森永ヒ素ミルク50年(共同通信)
兵庫、岡山、広島など西日本を中心に1万3000人を超す被害者を出した森永ヒ素ミルク事件が1955年8月、明らかになって50年がたつ。後遺症を抱えた乳児も50歳を超え、生活の不安は深刻だ。一方で食品公害はその後も絶えない。「安全と信じた粉ミルクで子どもを奪われるような悲劇を繰り返してはいけない」。関係者は事件を風化させないよう訴え、被害者支援を進める。
森永乳業の資金で被害者救済に取り組む「ひかり協会」(大阪市)によると、医療費支給などを受ける被害者は現在も約6000人。うち約760人は後遺症に苦しむ。
知的障害、重い脳性まひ…。親も既に高齢だ。協会は2001年から、特に障害の重い約160人を中心に、生活設計の支援を事業の軸にしている。しかし約50人は、介護施設など安心して生活できる場所や、親が亡くなった場合の後見者が見つからないという。
(共同通信) - 8月20日16時38分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050820-00000084-kyodo-soci