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2005年08月14日(日) 07時07分

ネット競売・市民調査 偽物の出品“大家”も同罪 宮城河北新報

 偽ブランド品のインターネットオークション事件が摘発された宮城県で、ヤフー(東京)などオークション運営会社の責任を問う声が上がっている。仙台市民らを対象にした知的財産権アンケートでも、約6割が「運営会社は偽物の販売業者に出品の場を提供した結果責任がある」などと回答した。業界もこうした声や、違法出品の排除を求める国の要請を受け、対策に本腰を入れ始めた。

 アンケートは、社団法人「日本コンピュータソフトウエア著作権協会」(東京)などが加盟する権利者団体が5月、500人を抽出して実施。4人に3人がオークションに偽ブランド品などが出品されている現実を認識し、5人に3人が「オークション運営会社側にも責任あり」と答えた。

 商標権保護の国際組織「ユニオン・デ・ファブリカン」東京事務所は、偽物の出品を確認するたび、運営会社に出品削除を要請。その数は増加の一途で、昨年は2002年の3倍を超す約23万6000件に上った。

 事務所は「運営会社の中には出品者から手数料を得る事業者もいて、責任はより重い」と指摘。「鉄パイプを持った人に広場を提供し、『振り回すなり自由に遊んでいい』と言っているようなものだ」と批判している。

 警察庁と総務省、経済産業省は6月、ヤフーなど大手3社に、権利侵害の申告があれば出品を削除、出品者名を公表するよう要請。3社は既に、不正を繰り返す出品者の情報を共有して被害拡大を防ぎ、違法出品者情報を権利者に提供するガイドラインを策定した。

 政府の知的財産戦略本部は「業界の自主ルールに期待しながら、特定商取引法など現行法の運用を強化して対応する。必要なら法整備も検討したい」と言う。
 「一部の不心得者のためにシステムを厳しくして使い勝手の良さを奪うと、多くの良識ある利用者が泣く」と規制強化を懸念するのは、宮城県インターネットサービス協会の晋山孝善代表理事。「利用者に被害回避を啓発することが大切だ」と指摘している。
(河北新報) - 8月14日7時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050814-00000014-khk-toh