2005年08月11日(木) 03時04分

＜自殺サイト殺人＞偽装工作で逮捕逃れ　自作ＨＰ小説で示唆（毎日新聞）

　自殺サイトを利用した連続殺人・死体遺棄事件で、逮捕された前上博容疑者（３６）が以前ホームページ（ＨＰ）に掲載していた自作の物語は「窒息死させても警察には捕まらない」という内容だったことが、大阪府警河内長野署捜査本部の調べで１０日、分かった。今回の事件でも小説ばりの隠ぺい工作をしており、前上容疑者が数年前から、繰り返し犯行を妄想していたとみている。
　調べなどによると、前上容疑者は３年ほど前まで自分のＨＰを開設。その中に自分を主人公とし、複数の被害者を窒息死させる内容の物語を展開した。Ａ４判換算で１０枚ほどの分量で、警察が捜査するものの、偽装工作などで犯人が分からず、逃げ切るストーリーだった。
　今回の事件で前上容疑者は、通信記録が残りにくいネット上の「私書箱」で連絡を取ったうえ、被害者に自分と交わしたメールを消去するよう指示。プリペイド式携帯電話を使うなど、入念な隠ぺい工作を重ねていた。
　しかし実際には、府警は消去されたデータを回復したり、ネットの接続記録を解析するなどの方法で前上容疑者にたどり着いた。今月５日、任意聴取された当初は否認していたが、証拠を突きつけられると泣きながら全面自供し、他の２人の殺害も認めたという。【石川隆宣、勝野俊一郎】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050811-00000022-mai-soci