2005年07月29日(金) 23時42分
缶詰め防止エレベーター“不発”73件…首都圏地震(読売新聞)
最大震度5強を観測した今月23日の地震で、停止したエレベーターに人が閉じこめられたのは1都3県で計78件あり、うち73件が、国土交通省が“缶詰め防止”のため義務付けを検討中だった「地震時管制運転装置」付きのエレベーターだったことが29日、日本エレベータ協会の調べでわかった。
地震で一瞬、扉が開いたことを装置が敏感に「危険」と判断したためだが、同省では「義務付けの方針は変わらないが、システムの調整をメーカーに求めたい」としている。
地震時管制運転装置は、地震発生時に一時停止した後、最寄り階まで動いてかごのドアが開くもの。同省などによると、今回の地震では、計約6万4000台のエレベーターが停止。大半は同装置付きだった。ほとんどのケースでは、一時停止した後、最寄り階まで動いて中の人が外に出ることができた。
だが、同装置は、二次災害防止のため、地震の震動や衝撃で一瞬でも扉の開閉装置が作動すると、再起動しない設定で、73件はその場に動かなくなって人が閉じこめられたらしい。
同協会では「今回の地震を教訓に、ドアの開閉装置が作動しても、安全を確認したうえで、最寄り階に行けるシステムに装置を改良したい」と話している。
(読売新聞) - 7月29日23時42分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050729-00000416-yom-soci