2005年07月23日(土) 15時10分
<ソフト規制>松沢・神奈川県知事のブログに批判殺到(毎日新聞)
松沢成文・神奈川県知事のインターネット上の日記風サイト「ブログ」に、ゲーム愛好者らからの批判が殺到している。6月1日の開設とほぼ同時期に、全国に先駆けて残虐性を理由に一部のゲームソフトを有害図書類に指定したことが反感を買ったためだ。開設からわずか50日間でアクセス数は8万件に迫る勢いで、書き込み件数は600件に上るが、その大半が「根拠があいまい」「暇があるならコメントを読め」などの規制批判になっている。
ブログは「松沢しげふみ タックルレポート」で、県政の課題や日常感じていることを題材に1週間に1回更新している。同県の審議会は5月30日、主人公が銃で周囲の人たちを次々と殺害していく米国製家庭ゲームソフト1本を、県青少年保護育成条例に基づき有害図書類に指定、18歳未満への販売や貸し出しの禁止を打ち出した。このためブログは開設直後から格好の”標的”となり「指定根拠があいまい」「ゲームが犯罪行為を助長するという科学的根拠を示せ」などの反対意見が殺到した。
松沢知事は「一つ一つに返事はできない」として7月7日に見解を示したが、255件のコメントが寄せられた。これに対し翌週「記者会見での発言を確認してほしい」と記載すると、新たに約100件のコメントがあった。14日に松沢知事が全国知事会議で、同様の規制を全国に広げるよう提案すると、批判はさらにエスカレートした。
ジョギングやラグビーを取り上げた日記(13日)も「ジョギングする暇があるなら、ゲーム規制についてのコメントを読んで」「近年、体育会系学生の犯罪が多い。スポーツ教育も見直さなければ公平性に欠ける」などとゲーム規制に関連付けて批判されている。先週のアクセス数は2万6000件を超す。
知事の中でブログを開設しているのは、松沢知事と高知県の橋本大二郎知事の2人だが、橋本知事への書き込みはごくわずか。松沢知事は「内心、こんちくしょうと思う意見もあるが、多様な意見をいただくのは良いこと。ブログは絶対やめません」と一歩も引かない構えだ。【足立旬子】
(毎日新聞) - 7月23日15時10分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050723-00000057-mai-soci