2005年07月19日(火) 13時24分
<神奈川県警>盗撮、報道機関と警察庁に別の報告(毎日新聞)
神奈川県警中原署の男性巡査長(25)=当時=が6月、川崎市内の駅で女子高校生のスカートの中を盗撮しようとして取り押さえられた事件で、県警は盗撮を「未遂」として、未遂罪の規定がない県迷惑防止条例違反容疑での立件を見送ったが、警察庁や県公安委員会にはいったん既遂と報告していたことが分かった。
巡査長は6月4日夜、武蔵小杉駅(同市中原区)で女子高校生のスカートの中をカメラ付き携帯電話で撮影しようとして、県警鉄道警察隊員に取り押さえられた。巡査長は抵抗したため一時手錠をかけられたが、県警は「画像が残っていない」などとして立件せず、減給の懲戒処分とした。巡査長は依願退職した。
県警は「疑わしい行為をしたが、犯罪には当たらない」と同23日に報道機関に説明。スカートの中に手を入れていたことを知りながらそのことは隠し「未遂」と発表した。県警が作成した警察庁への報告書(同6日付)には「スカートの中に手を入れたところを検挙された」などと明記、同8日に県警監察官室が作成した内部処分報告書でも既遂の判断をしていた。県警はその後、再調査で、やはり未遂だったとして同22日、警察庁に電話で訂正したという。
これらについて県警は「6月5日に行った監察官の調べに、巡査長がスカートの中に入れたことを認めたため。隠ぺいの意図はなかった」などと釈明している。【伊藤直孝、内橋寿明】
(毎日新聞) - 7月19日13時24分更新
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