2005年07月04日(月) 00時00分
ネット広告に指名手配情報 徳島県警の依頼で初の試み ヤフー、犯罪捜査に協力 (東京新聞)
インターネット検索最大手のヤフーが、サイト上の広告スペースに指名手配中の容疑者を写真入りで掲載する試みを始めたことが4日分かった。同社によると、ネット広告を指名手配の容疑者の情報収集に活用するのは初めて。利用者の増大により影響力が強まっているネットを通じ、情報提供を呼び掛ける新たな捜査協力の手法として注目を集めそうだ。
今回掲載したのは、徳島県警が最大200万円の懸賞金を付け、殺人容疑で指名手配している容疑者。利用の多いニュースサイトの画面右上にある横断幕型のバナー広告に表示、横に顔写真を添えた。氏名や懸賞金についても記し、詳しい情報を知りたければ徳島県警のホームページへ簡単に移行できる仕組みだ。
ヤフーによると、5月下旬に徳島県警から広告掲載の依頼を受け、対応を検討した結果、捜査協力は公共性が高いと判断。試験運用としてスポンサーが付いていないバナー広告の枠を有効活用し、無償で提供することを決めた。
全国で約1300万人という最大の会員数を持つヤフーは昨年末から公共広告を展開しており、捜査機関などがこうした情報収集で集客力の高いサイトを積極的に利用するケースが相次ぐ可能性がある。ヤフーは「ほかからも同様の依頼があれば前向きに協力を検討する」としている。
ただ、今回は一部の広告枠を使っているため、指名手配情報はニュースサイトで常時、表示されるわけではない。徳島県警のホームページも関係する情報に行き着くのに手間がかかるのが現状で、より多くの利用者の目に触れるようになるまでには課題が残りそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20050704/fls_____detail__011.shtml