2005年06月22日(水) 17時17分
<漏えい悪用>マスター装い電子メール フィッシング狙う(毎日新聞)
【ワシントン和田浩明】米国で今月発覚した大量のクレジットカード利用者情報漏えい事件直後から、約1390万枚分の利用者情報が流出した可能性があるマスターカード社を名乗って、氏名やカード番号などを偽の同社サイトで「更新」するよう呼びかける電子メールが出回っている。カード利用者の個人情報を入手する「フィッシング」詐欺を狙ったもので、米国のコンピューターセキュリティー専門家などが注意を呼びかけている。
同種のメールは以前から流通しており、今回発見されたメールには、漏えい事件への具体的言及はない。しかし、米専門家らは「今回の事件をめぐる利用者の不安をあおった新型が登場するのも時間の問題だろう」と警告している。
米セキュア・コンピューティング社(カリフォルニア州)によると、同社が18日ごろ確認したメール(英文)は「あなたのマスターカードのオンライン確認」との題名で「5日以内に情報を更新しないと口座利用が制限される」などと指摘。偽サイトに誘導して個人情報を入力させ盗み取る手口だという。漏えい事件は17日、マスターカード社の発表で発覚した。
米国では近年、こうしたフィッシング詐欺の被害が激増。盗まれたカード情報などは、オンラインの闇市場で売買されている模様だ。マスターカード社も昨年6月、フィッシングなどによる「個人情報窃盗」への対策強化を発表している。
(毎日新聞) - 6月22日17時17分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050622-00000060-mai-soci