2005年06月21日(火) 02時58分
米カード情報漏洩 不正利用、国内300件超 流出最大14万件の恐れ(産経新聞)
米カード情報流出事件で、不正利用された疑いのある日本のクレジット会社の会員情報が三百件以上あることが二十日、分かった。米国に端を発した事件で、国内のカード会員にも被害が広がり始めた。
米マスターカード・インターナショナル系では三十七件の不正利用が見つかったほか、ビザ・インターナショナル系では二百八十七件で不正利用された可能性が高いという。マスターカードとビザの推計によると、流出した恐れのある会員番号数は約十四万件に上るもよう。ただ、マスターカードからの情報提供には一部に実在しない会員番号があるなど、情報が混乱。実際に確認できた顧客数は約一万五千人にとどまっている。
UFJグループのUFJカードが、米マスターカードと提携したカード会員について半年間の取引を調べたところ、国内外で二十六の不正利用が見つかった。地銀系のバンクカードサービスで六件、大手スーパーのユニー系のUCS(愛知県稲沢市)でも五人が不正に使われた疑いがあるという。バンクカードサービスでは二月に三件の不正利用が発見され、請求取り消しなどの対応を済ませた。いずれも米国で一件数万円が不正に使われており、利用した店舗などからブランド品を購入したとみられる。
日本信販は六千五百件の顧客情報流出の恐れがあると連絡を受けたが、架空番号などが大量に見つかり、実際に確認できた顧客は八百六十六人だった。日本信販などはカードを新番号へ切り替えると発表したほか、高額品を頻繁に購入するといった不正利用の検知システムを強化している。不正利用が起きても、各社は顧客に損害の負担は求めない。
二十日付の米紙ニューヨーク・タイムズは流出した恐れのある四千万件のデータのうち、実際にカード情報が盗まれたのは約二十万件に上ると報じている。
(産経新聞) - 6月21日2時58分更新
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