悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年06月14日(火) 03時03分

省庁のITシステム運用費、950億円削減可能が判明読売新聞

 中央官庁が保有する大規模コンピューターシステムの運用経費が、妥当性を欠く契約方法などを見直すことにより、年間に最大で計約950億円も削減できることが、各府省庁別に行われた「刷新可能性調査」で明らかになった。

 官公庁のIT(情報技術)調達を巡っては、以前から、長年の随意契約が高コスト化を招いていると指摘されていたが、今回の調査で、そうした公費の“無駄遣い”が裏付けられた形だ。

 刷新可能性調査は、過去の支出の妥当性を分析し、今後いかなるシステムを構築すべきかを示すのが目的で、政府が2003年7月に策定した「電子政府構築計画」に盛り込まれた。

 対象は、年間経費が10億円を超え、長年にわたり特定業者との間で随意契約が結ばれてきた16府省庁の計36システム。調査は、民間のコンサルタント会社など外部の第三者機関に委託して行われ、今年3月末に全システムで終了。各府省庁がこのほど「最終報告書」をまとめた。

 約950億円の削減可能額のうち、約520億円分は社会保険庁の「社会保険オンラインシステム」を巡るもの。これはすでに表面化しているが、それ以外にも今回新たに、競争入札を導入することなどで、厚生労働省の「職業安定行政関連の情報」など5システムで計約220億円、法務省の「登記情報」など2システムで計約132億円、防衛庁の「陸幕補給」など2システムで計約20億円などが削れることが判明した。

 とくに、厚労省のシステムについては、徐々に減額が可能なはずの「センター設備、端末、ネットワーク」への支出が1999〜2003年度の間、随意契約を続けることなどでほとんど変化していないことが判明。調査報告書は「次年度契約のための予算策定にあたり、過去の実績を参考に適切な経費に近づけていく方策が、とられた形跡がない」として、コスト意識の欠如を指摘していた。

 また、財務省の調査は、同省の「税関システム」などで、実績と大きくかけ離れた過剰なシステム投資が行われているとしたほか、「官民共同の委員会を設置するなどし、調達の透明性・公平性を担保する必要がある」などの表現で、調達方法の改善を求めていた。
(読売新聞) - 6月14日3時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050614-00000001-yom-soci