2005年05月25日(水) 00時00分

覚せい剤簡易鑑定『陰性』なのに誤認逮捕 （東京新聞）

　埼玉県警東入間署が、覚せい剤検査の判定を誤り、同県富士見市の無職女性（４２）を覚せい剤取締法違反（使用）の疑いで誤認逮捕していたことが二十四日、分かった。県警科学捜査研究所による鑑定で陰性と出たため、女性は逮捕から約十三時間後に釈放された。

　同署によると、二十二日夜、女性の夫（５１）が帰宅したところ、妻が頭から血を流し、大声を上げていたため、「妻が覚せい剤をやっているようだ」と同署に通報。駆け付けた署員が、女性に任意同行を求め署内で尿を簡易鑑定したところ、検体の一部しか反応がない陰性だったのに、二十三日午前一時半ごろ逮捕。同日朝に科学捜査研究所で尿の本鑑定をしたところ、陰性と判明。同日午後二時二十分に釈放した。

　署員が、女性は幻覚など覚せい剤中毒と似た症状を訴え、今年一月に自宅で覚せい剤を使用していたことを夫が証言したことなどから判断したという。

　横井伸二署長は「本鑑定の前に身辺状況だけで逮捕する判断は誤りだった。本人やご家族に深くおわびしたい」と陳謝した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050525/mng_____sya_____012.shtml