2005年05月22日(日) 00時00分
エルモア内職詐欺 集めた金、別会社に流用(朝日新聞・)
酒井容疑者が供述 あて名書き内職を紹介すると持ちかけ、主婦らから保証金をだまし取ったとして、あっせん業「エルモア」経営の酒井敏之容疑者(47)=金沢市高尾台1丁目=が逮捕された詐欺容疑事件で、酒井容疑者が集めた金を、「エルモア以外の別会社の運転資金にも充てた」と供述していることが県警の調べで分かった。県警は同容疑者が複数の会社を経営し、だましとった金を使い込んだとみて、裏付けを進めている。
県警生活環境課や金沢西署によると、酒井容疑者は名簿作成業など、複数の会社を経営していた。だまし取った金を、それらの会社の運転資金に使っていたとみられる。
酒井容疑者は、保証金の返還を迫る被害者に対し、「親会社があとで払う」などと偽っていた。県警では、酒井容疑者が、返済を逃れたり、先延ばしする目的で複数の会社を経営していたとみている。
同容疑者名義の複数の預金口座の残高はほぼゼロで、複数の会社はほとんど実態がなかった。
また、酒井容疑者がダイレクトメールのほかに、新聞にも「自宅で始められるアルバイト情報」と題した広告を載せ、全国の主婦らを無差別に勧誘していたことも分かった。被害が広がる要因となった。
酒井容疑者は全国の主婦ら約4800人から総額14億円を集めたとみられる。全国の被害者53人が損害賠償を求めて静岡地裁に集団提訴し、エルモア側に約2440万円の支払いを命じている。第3次訴訟の判決では「(酒井容疑者は)報酬を支払うことができないと承知しながら、多数の応募者を募った」と認定。「保証金名目で30万円を支払わせ、自己の運営資金に充てていた」と指摘していた。
(5/22)
http://mytown.asahi.com/ishikawa/news02.asp?kiji=9262
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