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2005年05月20日(金) 00時00分

安全管理体制 歯科、薬局にも義務付け 厚労省に報告書案 東京新聞

 国の医療安全対策を集中審議する厚生労働省の「医療安全対策検討ワーキンググループ」(座長・堺秀人神奈川県病院事業管理者病院事業庁長)は十九日、入院施設のある病院などだけでなく、小さな診療所や助産所にも安全管理体制を義務づけるよう求める報告書案をまとめた。報告書案には、医療をめぐるトラブルで医療機関側と患者側とを調整する人材養成の必要性も盛り込まれ、国などに対策を促した。

 同ワーキンググループは、国の医療安全推進総合対策をさらに進めるため今年三月、厚労省の医療安全対策検討会議の下に設置された。報告書案では、患者の安全が最優先だと指摘。そのために国などが早急に取り組むべき課題を列挙した。

 病院と有床診療所に義務づけられる安全管理体制の確保については、無床診療所や歯科診療所、助産所、薬局も対象に加えるべきだと指摘。それぞれに安全管理の指針とマニュアルの整備、医師や看護師ら医療従事者に対する医療安全研修、事故や危なかったケースの院内報告を求めた。

 高度な医療を提供する特定機能病院などに限って義務化されていた院内感染対策も、すべての医療機関に広げた。

 一方、医療事故や医療をめぐる紛争は、原因究明や補償を求めて裁判に発展するケースがあることから、中立で公平な第三者が医療機関や医療従事者、患者側との調整や調停を担うよう提案。そうした第三者となる人材の養成を促した。

 医療従事者の研修については、医療事故を起こしたことのある医師や看護師に加え、被害に遭った人や遺族を講師に招き再発防止と安全対策を考えるべきだと指摘。行政処分を受けた医師らに、法を改正して再教育を義務づけるよう求めた。

 報告書案は、六月上旬に予定される医療安全対策検討会議での検討を経て、二〇〇六年の医療法改正や医療体制改革に向け、社会保障審議会医療部会で議論される。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20050520/mng_____sei_____007.shtml