2005年05月11日(水) 00時00分

内職商法４８００人被害、保証金詐取 石川県警が業者を逮捕 （中日新聞）

　あて名書きの内職をあっせんし多額の保証金をだまし取っていたとして、石川県警生活環境課と金沢西署は１１日、詐欺の疑いで、金沢市高尾台１丁目、内職あっせん業「エルモア」経営酒井敏之容疑者（４７）を逮捕した。被害者は愛知、長野、静岡など全国の主婦やお年寄りら約４８００人に及び、集めた額は計約１４億円に上るという。

　調べでは、酒井容疑者は２００２年、岡山県倉敷市の主婦（３３）に「自宅で始められるアルバイト情報。３０万円の保証金を預託してください。やめる時には全額返還します」というチラシ入りのダイレクトメール（ＤＭ）を郵送、２年後の６月に問い合わせた主婦をだまし、保証金名目で３０万円を振り込ませた疑い。酒井容疑者は詐欺容疑を否認している。

　酒井容疑者は１９９４年６月から昨年６月まで、同様の手口で全国にＤＭを送り、３０万円を振り込んだ被害者に１件１５円のあて名書きのアルバイトをさせた。最初の１、２回だけアルバイト料８０００−１万円を支払っていたが、アルバイト料が振り込まれないと苦情を受けると、「遅れている」などと言い逃れをしていたという。

　エルモアをめぐっては、愛知など２７都道府県の主婦ら５３人が静岡地裁に相次いで集団訴訟を起こし、１０日には第３次訴訟で賠償金の支払いを命じる判決が言い渡されたばかり。県警は被害者から相談を受け、昨年秋から内偵捜査を進めていた。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20050511/eve_____sya_____011.shtml