悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年05月01日(日) 03時06分

<三菱自動車>系列組織を5月にも復活 協力体制強化へ毎日新聞

 三菱自動車は30日、02年に解散した取引先部品メーカーで構成する系列組織を5月にも復活させる方針を明らかにした。三菱自は長年、約400社のメーカーが参加する系列組織「柏会」から主要部品を調達していたが、出資を受けた独ダイムラークライスラーの意向を受け柏会は解散した。しかし、相次ぐリコールで安全性や品質の向上が急務となる中、開発スピードや生産性の改善と質向上を両立させるには部品メーカーとの協力体制強化が不可欠と判断。「系列」の再構築に乗り出すことにした。
 特定の部品メーカーから資材を調達する系列関係は、日米貿易摩擦が深刻化した80〜90年代、日本の自動車産業の閉鎖性や非効率の象徴として米国から非難された。ダイムラーも系列を非効率的とみて柏会の解散を要請、調達先にドイツの部品会社など含めるよう求めた。その結果、取引先の間で価格競争が進み、「コスト削減で一定の効果があった」(三菱自幹部)と評価された。
 しかし、価格優先で取引先を変えるため、部品メーカーとの関係が希薄になった。情報通信や安全装置などの装備が高度化し、部品メーカーの技術や生産力が完成車の人気を左右する時代になり優良な部品メーカーを囲い込んで、設計段階から共同開発をした方が、効果的と判断。特に品質向上が優先課題となる中、緊密な協力体制が有力な武器になると期待している。
 新組織は「柏会」並みの数のメーカーで構成する見通し。柏会は懇親会の性格が強かったが、新組織は、開発に関する課題別に分科会を設け、工程の短縮化や生産性向上など実質的成果を重視する。
 日産自動車もルノーの傘下に入った99年からコスト削減を最優先し、3年で取引先メーカーを半数近くまで減らした。しかし今年1月には大手部品メーカーのカルソニックカンセイへの出資比率を27・6%から41・7%まで引き上げるなど、再び重要な取引先を自社陣営に取り込む動きを活発化させている。【山本明彦】
(毎日新聞) - 5月1日3時6分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050501-00000013-mai-bus_all