2005年04月25日(月) 21時51分
GMOがアフィリエイト新会社 ID統一でブランド強化へ(ITmediaニュース)
左から熊谷社長、GMO新規事業担当で新会社社長の井上祥士郎氏、バリューコマースのブライアン・ネルソン社長 写真:ITmedia
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「GMOブランドを浸透させたい」——グローバルメディアオンライン(GMO)の熊谷正寿社長は4月25日、バリューコマースと提携して設立した、アフィリエイト事業を行う新会社の設立会見で、GMOグループの全サービスのIDを共通化し、ポイント制度をスタートする計画を明らかにした。ユーザーの利便性を高めるとともに、“全サービス共通の裏方”としてGMOブランドをアピール。ポイントとアフィリエイトでユーザー囲い込みを進める。
「GMO傘下のWebサイトの利用者数は、ヤフー、楽天に次いで国内3位。しかしユーザーは、GMOブランドを意識せずに個々のサービスを利用している」——GMOグループは、掲示板レンタル「teacup」や、メーリングリストサービス「まぐまぐ」、Blogサービス「JUGEM」、Webホスティングサービスなど多様なネット事業を展開しているが、GMOは「あくまで裏方」(熊谷社長)に徹する多ブランド戦略を展開。GMOブランドをアピールしてこなかった。
しかし「今後を見据えると、ブランドを確立する必要がある。」(熊谷社長)。多ブランド戦略は変えないが、各サービスごとに異なっていたユーザーIDを順次一元化し、1回のログインでGMO傘下のサービスをすべて利用できるようにする。「IDを共通化すれば、新サービス導入時に、ユーザーに新たなIDを取得してもらう必要がなくなる。GMOの競争力強化にもつながる」(熊谷社長)。同社は6月1日に社名を「GMOインターネット」に変更する予定だ。
さらにポイント制度を開始してユーザーを囲い込む。新会社を通じたアフィリエイトサービスにより、サイトオーナーがアフィリエイトで稼げる仕組みも作る。
GMOグループはまた、傘下のWebサイトを順次HTMLベースからXMLベースに転換していく。「次世代Windows『Longhorn』はRSSに対応する。2006年からXMLの時代が来る」(熊谷社長)。HTMLからXMLへの変換ツールを提供するなどし、GMO傘下のWebサイトを順次XMLベースに転換。Webサイト構築の自由度を上げ、RSS配信対応サイトを増やしていく。
●新会社はRSS広告も提供
新会社「GMOアフィリエイト」の資本金は1000万円で、GMOが51%、残りをバリューコマースが出資する。「GMOのメディアパワーを利用して、バリューコマースの売り上げを高めたい」(バリューコマースのブライアン・ネルソン社長)
新会社は、GMOのBlogサービス「ヤプログ!」や、JUGEM、teacup、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)「キヌガサ」などに、コンテンツに合ったテキスト・バナー広告やアフィリエイト広告を掲載する。また、サイトオーナー向けに“稼げるWebサイト”作成のコンサルティングを行う。将来は、RSSを利用した広告配信も行う予定だ。
●「ヤフーと特別の関係はない」
「GMOはあくまで独立系。ヤフーと特別親しくしているわけではない」——熊谷社長は、最近のGMOグループとヤフーとの接近には特段の意味はないと強調する。今回提携したバリューコマースは、ヤフーが49.71%を出資するグループ企業。3月にはGMOグループのJWordがヤフーと提携し、Yahoo!JAPANの検索結果に、JWordの検索広告表示を開始した。
「バリューコマースと提携したのは、同社が国内アフィリエイト市場でナンバーワンだから。JWordは、ヤフーさんから興味を持ってくれた」(熊谷社長)
http://www.itmedia.co.jp/news/ (ITmediaニュース) - 4月25日21時51分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050425-00000067-zdn_n-sci