2005年04月15日(金) 00時00分

振り込め詐欺のカタカナ名義人訴訟で判決（朝日新聞・）

「振り込め詐欺」の被害に遭った滑川市の５０代の女性が、振込先の銀行口座のカタカナ名の名義人を相手取り、１２０万円（慰謝料など含む）の返還を求めた訴訟の判決が１４日、富山地裁であった。永野圧彦裁判官は女性の訴えを全面的に認め、被告に１２０万円を支払うよう命じた。

　　判決は、被告が０４年８月２日、女性に子どもが交通死亡事故を起こし、保釈金が必要と思いこませ、１００万円を被告名義の口座に振り込ませて、だまし取ったと認定。

　　その上で「被告は詐欺などに使用されることを認識した上で、自らの口座を流通させたと推定できる」などとして、被告の不法行為に基づく女性の損害賠償請求を認めた。

　　女性は同年１０月、富山地裁に提訴したが、地裁は「住所、氏名を特定していない」として訴状を却下。女性側が名古屋高裁金沢支部に即時抗告し、同支部が同年１２月に地裁の命令を取り消した。

　　これを受け、富山地裁は職権で銀行に照会して、被告のカタカナ名義人「ヨシザワジュンイチ」を、神奈川県相模原市の「吉澤順一」と特定した。被告は裁判に出廷せず、答弁書の提出もなかった。

　　女性の弁護士によると今後、女性側が銀行に対し、口座預金の差し押さえ手続きをし、被害額が返還される見込みという。

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http://mytown.asahi.com/toyama/news02.asp?kiji=5475