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警察庁によると、ワンクリック請求グループの摘発は全国で初めて。同課によると、中西容疑者らが振込先として指定した口座には昨年二月から一年間で約一万件、総額で約六億六千万円が振り込まれていたという。
同課はこれまでに、北海道から長崎まで十二都道府県で計十八人の被害者を確認している。実際の被害は全国で数千人に上るとみて、約五十人の犯行グループの全容解明を進めている。
中西容疑者らは、利用者が慌てて電話などで解約手続きを申し込むと電話番号が自動的に記録されるシステムをつくり、リストを別の“実行部隊”に回して恐喝まがいの振り込め詐欺の材料にしていた。
調べによると、グループリーダーの中西容疑者は兵庫県西宮市の職業不詳岩阪達也容疑者(40)=組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕=と共謀。今年一月、大阪市平野区の自称会社員末松潤子被告(28)=恐喝、詐欺罪などで起訴=ら実行部隊四人が兵庫県の六十代男性会社社長に電話をかけて脅したりだまし取った約百十二万円を口座に振り込ませて、正当な取引を装った疑い。
中西容疑者はグループ内で「直営店」と呼ばれる振り込め詐欺の組織を取り仕切ったほか、配下の末松被告らに「フランチャイズ(FC)」という部隊を仕切らせ、利益を吸い上げていた。
■メモ
<ワンクリック請求> 携帯電話のアダルトサイトに誘い込み個人情報を取得したように装い登録料などを請求する手口。どこをクリックしても金銭を請求する画面につながることから「ワンクリック請求」と呼ばれる。実際にはクリックしただけでは個人情報が漏れることはないが、今回大阪府警が摘発したケースは解約などの電話をかけた人が被害者になった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050413/mng_____sya_____010.shtml