2005年03月29日(火) 07時05分
個人情報保護大丈夫?仙台市指針、一般職の周知低調(河北新報)
仙台市職員の半数以上が、市策定の個人情報保護指針「市行政情報セキュリティーポリシー」の内容を知らないことが、市の内部調査で分かった。仙台市では2003年3月、大量の市民税データを紛失する不祥事が発覚。その後も納税通知書を誤って送付するなど、個人情報の流出が相次いでいる。個人情報保護法の施行が4月1日に迫り、情報保護に向けた意識の徹底は待ったなしの状況だ。
調査は今年1月、市職員8000人を対象に実施し、6409人が回答した。セキュリティーポリシーを「読んだことがある」のは44.43%で、「名前は知っている」は35.97%、「知らない」は19.60%だった。
「読んだことがある」は課長級以上の管理職で74.23%だが、一般職員では37.16%と大きく落ち込み、「知らない」との回答が24.29%を占めた。管理職の「知らない」は3.26%で、管理職と一般職員の意識の格差が浮き彫りになった。
庁内端末や情報システムを利用する際のパスワードについては、14.76%が他人に教えていた。「職員以外」は0.90%だったが、「部下や同僚など」は12.43%を占めた。他人に教えていたのは、係長職が最も多かった。
「情報セキュリティー対策は重要か」との質問には、市職員の83.32%が「そう思う」と答えており、対策の重要性は認識しているようだ。
セキュリティーポリシーは02年7月に策定され、パスワードの管理、不正アクセス対策などについて定め、市職員に順守を義務付けている。内容は市のホームページ(HP)にも掲載され、誰でも読むことができる。
市企画局は「職員研修などで個人情報保護の重要性を指摘しており、職員の意識は決して低くないが、指針自体は十分に浸透していない。今後、指針に沿った実施手順を定め、情報管理を実践させたい」と話している。
(河北新報) - 3月29日7時5分更新
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