2005年03月15日(火) 00時00分

ＮＨＫ　不払い７０万件に （東京新聞）

　一連の不祥事の影響で初の前年度割れとなった二〇〇五年度ＮＨＫ予算案を審議する衆院総務委員会が十五日開かれ、ＮＨＫは受信料不払いが三月末で七十万件に達する見通しを明らかにした。ＮＨＫは当初、三月末までの不払い件数を四十五万−五十万件弱と見込んでいたが、二月末の暫定値では五十六万件に上り、予想以上の早さで不払いが増えている実態が明らかになった。

　この日の審議には、ＮＨＫの橋本元一会長、永井多恵子副会長、石原邦夫経営委員長らが参考人として出席した。橋本会長は「一連の不祥事で信頼を大きく損ない、深くおわびする。深く反省し、考え得る限りの適正化を講じてきた。透明性を高めることが信頼を得る第一歩。うみを出し切るという強い決意で適正化に取り組んでいる」と述べた。

　中山壮介理事は三月末までの不払い件数は「七十万件になるのでは」との見通しを明らかにした。長沢広明氏（公明）が不払いの影響をただすと、和崎信哉理事は「七十万件の不払いでは、さらにマイナス四十億円となりそう」と述べ、七十万件での減収は計百十二億円となることを説明。

　辞任した海老沢勝二前会長の退職金について、橋本会長は「経営委の意向を踏まえ慎重に対応したい」とした。

　ＮＨＫ予算案審議はこれまで、録画編集で放送されてきたが、一連の不祥事を踏まえ、この日初めて総合テレビとラジオ第一で生中継された。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050315/eve_____sya_____000.shtml