2005年03月13日(日) 03時15分
ドコモ、携帯にPDA機能 キーボード付き 今夏発売(産経新聞)
NTTドコモは十二日、電子手帳や携帯情報端末(PDA)機能を搭載したキーボード付きの携帯電話を今夏にも発売することを明らかにした。携帯電話よりもやや大型化するが、パソコンの機能や自宅パソコンに届いた情報の外出先での自動受信など、既存の携帯電話よりも利便性を大幅に高めているのが特徴。当面は法人向けを中心に売り込む考えだ。
PDAはソニーが撤退を決めるなど国内市場は低迷しているが、携帯電話との融合機は、欧米では「スマートフォン」と呼ばれ活況。ドコモは日本でも一定の需要が見込めると判断し、業界に先駆けて投入する。
新製品は、コンピューターを内蔵し、音声通話以外にも多様なデータ処理機能がある高機能の携帯電話だ。欧米ではマイクロソフトのOS(基本ソフト)「ウィンドウズ」を搭載した端末などもある。
ドコモが発売する携帯端末はパソコンにあるようなキーボードを配置。スケジュール管理やカレンダー、表計算ソフト、メール送受信など主要なパソコン機能が搭載され、キーボード操作によって携帯画面上で文書作成もできる。
パソコンで作成した文書や表を閲覧できる携帯はあるが、新端末のように携帯電話本体でさまざまな操作ができるタイプは初めて。価格は当初、三万−四万円程度の見込み。携帯電話の最上位機種と位置づけ、法人市場を中心に拡販する。
国内の携帯電話市場が八千五百万件を超えて飽和感が出る中、携帯各社は音楽やゲームなどコンテンツ(情報の内容)を充実させて個人市場の開拓を進めてきたが、法人市場は未開拓。
一方、音声通話中心だった携帯電話はネット通信やカメラ、録音、辞書機能などあらゆる機能搭載が進んでいるが、個人需要は頭打ち傾向も見えはじめている。ドコモは今回のPDA搭載でビジネスユースとして利用価値が高まると判断。将来的には、個人需要にも対応できるとみている。今後はKDDIやボーダフォンも追随する可能性は高い。現在、料金サービスで激しい競争を演じている携帯電話各社が、新携帯に競争の場を移す可能性もありそうだ。
(産経新聞) - 3月13日3時15分更新
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