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2005年03月10日(木) 21時34分

タダノ製クレーン車欠陥・事故、部長ら2人書類送検朝日新聞

 岡山県船穂町で04年8月、対向車線に飛び出した大型クレーン車がワゴン車と衝突して6人が死傷した事故で、岡山県警は10日、クレーン車の欠陥を放置したのが原因で事故が起きたとして、クレーン車を製造した建設機械メーカー「タダノ」(本社・高松市)のサービス部長(52)と品質保証課長(53)を業務上過失致死傷の疑いで岡山地検倉敷支部に書類送検した。

 調べでは、同種のクレーン車にはハンドル操作とは逆に曲がる装置に欠陥があり、96年から01年の間にこの欠陥が原因で4件の事故が発生。クレーン車の不具合を管理する担当者だった2人は、「安全性にかかわる重要度の高い不具合がある」と認識しながら、リコールを検討するなどの改善措置を怠り、衝突されたワゴン車の女性(当時33)を死亡させ、5人に重軽傷を負わせた疑い。

 2人は「もっと早い段階で対策を考えるべきだった」と話しているという。

 タダノは昨年12月になって不具合を認め、約1万5000台のリコール(無償回収・修理)を国土交通省に届け出た。

 タダノの多田野宏一社長は10日、「リコールを思い及ばなかった点で、会社の責任を痛感し、深くおわび申し上げる。社員一丸となって信頼回復に努めたい」などとするコメントを発表した。

 死亡した女性の夫は弁護士を通じ、「運転手の責任とタダノの責任について司法の場での厳正な判断を求めます」と話している。(03/10 21:33)

http://www.asahi.com/national/update/0310/OSK200503100062.html