悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
盗まれた通帳などで預金を引き出されたのは銀行の本人確認が不十分だったからだとして、横浜市内の６０代の男性と東京都内の建設会社が東京三菱銀行を相手に、被害分計約３４００万円の払い戻しを求めた訴訟の判決が２８日、東京地裁であった。原敏雄裁判長は銀行がとるべきだった対応は時期によって異なると判断し、男性の請求通り１６００万円の支払いを命じる一方、建設会社の請求は棄却した。
判決によると、男性は０２年２月、自宅から盗まれた通帳で預金を引き出された。横浜市内の支店で、男が届け出印の印影のある払い戻し請求書と通帳を示して金をおろしていた。判決は「当時は盗難通帳による不正払い戻し事件が多発し、広く知られていたから、銀行には印影照合だけではない確認をする義務があった」と指摘。払い戻し請求書に書かれた氏名に誤字があり、引き出し額も高額だったとして、「不審だと気づき、暗証番号確認など本人確認を慎重にすべきだったのに怠った」と過失を認めた。
一方、建設会社については「被害にあった９８年当時は不正払い戻し事件が起き始めたころで、銀行も把握していなかった。印影の一致が確認されていれば免責される」として主張を退けた。(02/28 19:30)