2005年02月21日(月) 19時33分
出会い系サイト、被害者の92%が女性、84%が児童〜警察庁調査(impress Watch)
警察庁は17日、2004年における出会い系サイトに関係した事件の検挙状況を公表した。2004年に出会い系サイト関係の事件として検挙した件数は1,582件で、2003年の1,743件と比べて161件(9.2%)減少した。また、全事件のうち携帯電話によるものが96.0%を占め、被害者の84.2%は18歳未満の児童であることも明らかになった。
今回、警察庁がまとめたのは、インターネット上で異性間の出会いの場を提供する掲示板、チャットなどの、いわゆる出会い系サイトが関係した事件として、警察庁に報告のあったもの。2004年に検挙した出会い系関係の事件は1,582件で、内訳は児童買春・児童ポルノ法違反が766件、青少年保護育成条例違反が377件、重要犯罪(殺人・強盗・強姦など)が95件、児童福祉法違反が87件、粗暴犯(暴行・傷害・脅迫・恐喝など)が58件、その他が166件となっている。
重要犯罪は95件で2003年の137件から42件減少したほか、児童買春の被害児童数は616名で2003年と比べて103名減少。なお、2004年における児童買春被害の総数は1,617名となっている。被害者1,289名のうち1,194名(92.6%)は女性で、年齢別では1,085名(84.2%)が18歳未満の児童で、小学生3名、中学生372名、高校生538名が含まれていた。
また、全事件のうち、携帯電話を利用したものが1,519件と全体の96.0%を占めており、2003年に続いて出会い系サイト関連で検挙された事件のほとんどが、アクセス方法として携帯電話を用いている結果となっている。
主な検挙例は以下の通り。
【出会い系サイト規制法違反】
「中とか高の子とかで、お財布中が超さびしい子いませんか?…会える子いたら助けるよ。」などと書き込み、対償を与えることを示して児童を異性交際の相手方となるように誘引(6月、大阪)
【児童買春・児童ポルノ法違反】
携帯電話の出会い系サイトで知り合った女子中学生に対し、現金6万円を供与する約束をして児童買春をした(12月、神奈川)
【脅迫】
携帯電話の出会い系サイトを通じて知り合った女性に対し、交際を続けるように求めるため、「写真をインターネットに公開する。」などと携帯電話でメールを送り脅迫(9月、徳島)
【強盗】
少年2名(男女各1名)は共謀の上、携帯電話の出会い系サイトを通じて知り合った男性と待ち合わせ、現場に現われた男性に対して木刀で殴って負傷させるとともに、車内から現金35,000円およびバッグなどを奪った(8月、北海道)
■ URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h16/image/pdf21.pdf
関連記事:“出会い系”を使った児童買春は未成年者も処罰対象に〜警察庁
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/1226/npa.htm
関連記事:警察庁、出会い系サイトに関係した事件の検挙状況を公表
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/02/06/2021.html
(増田 覚)
2005/02/21 14:40
(impress Watch) - 2月21日19時33分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050221-00000021-imp-sci