2005年02月19日(土) 16時01分
有料除排雪サービス:前払い契約通り除雪せず トラブル増加−−札幌 /北海道(毎日新聞)
「お金を前払いしたのに除雪してくれない」など、有料除排雪サービスをめぐる民間業者と契約主とのトラブルが札幌市で増えている。高齢者世帯を中心に除排雪の需要は増えているが、大雪で注文通りに除排雪ができず、連絡さえ取れなくなった業者も現れている。【大谷津統一、清水隆明】
市などによると、個人宅や店舗を対象にした除排雪業者が増え始めたのはここ数年。12〜3月に自宅前の道路や庭の除排雪を10日に1回程度、2万5000〜3万円ほどで請け負う。中小の土木建設、造園業者らが参入しているというが、業者の数や実態はつかんでいない。
市消費生活センターによると、1月から今月15日までに寄せられた相談は62件で、前年(1〜3月)の1・5倍。北、東区の高齢者世帯が大半を占める。
東区の男性のケースでは、北区の業者に昨年11月、2万6000円を前払いした。12月下旬から3月初めまでに11回除排雪してもらう約束だったが、実際に除排雪したのは3回だけ。1月下旬以降、事務所、社員の携帯電話などに連絡してもつながらず、「契約不履行だ」と憤る。
市から除排雪を請け負っている、ある業者は「雪堆積(たいせき)場で雪を捨てる作業に時間がかかり、除排雪は遅れ気味。小さい業者はなおさらではないか」と推測する。市雪対策室は「苦情は知っているが、行政指導する権限がない」とお手上げの状態だ。
同センターは「詐欺とは言い切れず、法律相談を勧めるなど対処方法は限られている。まじめな業者もいるが、料金の前払いにはリスクがあることを知ってほしい」と話している。
2月19日朝刊
(毎日新聞) - 2月19日16時1分更新
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