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調べでは、六人は昨年七月、架空の「情報通信料」を請求するはがきを約一万二千人に送付。大阪府堺市の無職男性(73)ら男女三人に、指定した二つの口座に計約百五十三万円を振り込ませ、だまし取った疑い。
県警は一月、同じ手口で那覇市の無職男性(78)ら二人から計二百二十八万円をだまし取ったとして、飯田被告ら十一人を詐欺容疑で逮捕。このうち、請求はがきの印刷や発送を担当した五人は十五日、処分保留で釈放になった。再逮捕された六人は、いずれも容疑を認めているという。
グループが関係する口座には三億円の入金があるといい、県警が被害金の特定を進めるとともに余罪を調べている。
■社長頂点に組織的犯行
「お客さまコードがないと分からない」。架空請求のはがきを送り付け、金を詐取した容疑で県警に再逮捕された六人は一度お金を振り込んだ被害者にそう迫り、再度騙(だま)し取ることもあった。飯田一馬被告(32)を“社長”に犯行を重ねるなど、組織の実態も少しずつ明らかになりつつある。県警は引き続き、グループによる一連の詐欺容疑の裏付けを進めている。
今回の被害者はそれぞれ三十八万二千六百円を請求されたが、静岡県舞阪町の男性(47)は二度(計七十六万五千二百円)、だまし取られた。「はがきにあるお客さまコードを書かないと分からない。もう一度振り込んで。確認できたら初回分を返す」と再度送金を促されたためだ。
しかも、五つの数字が並ぶ「お客さまコード」は、約一万二千人に送り付けたどのはがきも同じ番号。捜査員は「最初の問い合わせで、もっと金が取れるか見極めるらしい」と容赦なくつけ込む体質を指摘する。
飯田被告は一月に逮捕された十一人のうち三人と、二〇〇三年八月にネットを通じて知り合ったという。その二カ月後に「日本グローバルシステム」の名称で横浜市瀬谷区に事務所を開設。“社長”と呼ばれ、元暴走族関係者も引き入れて、電話応対や金の引き出し、はがきの発送などの役割を決めていた。
同被告は「手口はおれが考え、指示した」と供述したが、はがきの発送に使ったとみられる四万人分の名簿の入手元は不明。振込先にした横浜市内の信用金庫支店と千葉県内の銀行支店の口座についても「信金口座は簡易宿泊所に寝泊まりする人に金を渡して開設させた。銀行口座は通帳などを道で拾った」と話しているといい、県警が背後関係を捜査している。 (中沢 佳子)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20050216/lcl_____kgw_____002.shtml