2005年02月10日(木) 17時46分
振り込め詐欺:使用疑いの5千口座を凍結 警視庁と金融機関が連携−−昨年 /東京(毎日新聞)
振り込め詐欺などの犯罪に使われた疑いがあるとして、警視庁の要請で凍結された金融機関の口座が、昨年1年間で約5000口座に上ったことが、警視庁生活安全相談センターのまとめで分かった。03年5月から実施されている制度で、被害を免れたケースも多い。全国銀行協会は「今後も警察と連携して犯罪の未然防止のために対応したい」としている。
口座凍結はこれまで、警視庁から金融機関に口座の所有者を照会するなどの手続きが必要で、凍結や解約は各金融機関の規約に従い実施されていたため、少なくとも数日かかった。
しかし近年、おれおれ詐欺や架空請求など振り込め詐欺などの被害が急増。被害を食い止めるために速やかな口座凍結の必要性に迫られ、警視庁は03年3月、初めて金融機関側に協力を要請した。その後協議を重ね、同5月から、警視庁が金融機関に「口座凍結の検討依頼」をファクスで送信するなど簡単な手続きで、口座凍結を要請できるようになった。
この結果、03年5〜12月の口座凍結は818件。制度が定着した04年は4964件に上った。
昨年3月に振り込め詐欺でだまさそうになった鳥取県の女性(80)の場合、500万円を振り込もうとした郵便口座を事前に凍結したことで、被害を直前に防げた。【合田月美】
2月10日朝刊
(毎日新聞) - 2月10日17時46分更新
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