2005年02月09日(水) 12時35分

＜ヤミ金融＞梶山被告に懲役７年　追徴金は認めず（毎日新聞）

　指定暴力団山口組五菱会（二代目美尾組に改称）の組織的ヤミ金融事件で、出資法違反（高金利）と組織犯罪処罰法違反（犯罪収益等隠匿）に問われた同会系貸金業総括経営者で「ヤミ金の帝王」と呼ばれた梶山進被告（５５）の判決公判が９日、東京地裁であった。飯田喜信裁判長は求刑通り懲役７年、罰金３０００万円を言い渡したが、併せて求刑されていた没収１７０万ドル、追徴金約５１億円は「被害者救済に充てるべきだ」として認めなかった。
　飯田裁判長は「被害規模は非常に大きい。暴力団員も関与する犯罪企業集団の頂点に君臨し、捜査機関の追及を逃れるため、海外銀行を利用して巨額の違法収益を隠した過去に類を見ない、極めて大規模かつ悪質な資金洗浄事犯」と指摘した。
　判決などによると、梶山被告は同会傘下のヤミ金融グループ経営者、松崎敏和被告（３５）＝１審実刑、被告側と、追徴を認められなかった検察側の双方が控訴＝らと共謀し００〜０３年、融資先から法定利息の約４０〜数百倍の金額を振り込ませ、計約２３００万円を受領。ヤミ金融の違法収益を偽名でドルに両替したり、４６億円余の割引金融債を購入後に換金して、クレディ・スイス銀行本店の無記名口座に移すなどして資金洗浄した。【井崎憲】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050209-00000033-mai-soci