2005年01月30日(日) 15時00分
「大阪のど迫力」が威力?=振り込め詐欺、月間初の1けた−静岡(時事通信)
「すぐにお金を振り込めーって電話、あんた、それ詐欺やで!」−。振り込め詐欺被害防止のため、静岡県が制作した広報CM。大きめのネックレスと派手な服に身を包んだ大阪のおばちゃん3人が「気いつけや」「まず相談やで」と勢いよくまくし立てる。県内のテレビなどで放送されて反響を呼び、それに合わせるかのように被害も減少した。県広報室は「CMの効果があったかも」と喜んでいる。
大阪府は、殺人のような凶悪犯罪発生率は都道府県でワースト。しかし、振り込め詐欺被害は全国の約1%と驚異的に少なく、金銭に厳しい大阪人気質の反映だといわれる。静岡県は昨年10月、啓発CMの制作を企画し、広告代理店がこの現象に着目。大阪まで出向いて出演者を募集し、「最も大阪っぽく、迫力のあるおばちゃん」(県広報室)3人を選んだ。
CMはラジオ版もあり、当初は今月10日まで1カ月の予定で放送。好評だったことから、県が追加放送を決め、月末までミニFM7局で流れている。
県警のまとめでは、県内の振り込め詐欺被害は昨年1年間、既遂215件、未遂415件で、被害額は約3億7000万円。しかし、CM放送が始まった12月は既遂8件、未遂20件で、被害額は約1100万円。12〜32件と毎月2ケタで推移していた既遂件数が初の1ケタとなり、被害額は最多の5月の5分の1だった。
(時事通信) - 1月30日15時0分更新
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