2005年01月28日(金) 17時03分
振り込め詐欺:被害者8割がATM使用 「窓口」の声かけ重要−−府警調査 /京都(毎日新聞)
◇昨年状況
府警は27日、昨年に府内で発生した振り込め詐欺で、銀行や郵便局など金融機関での被害者の振り込み状況の調査結果を発表した。金融機関職員の機転で被害を免れた例もある「窓口での振り込み」を利用した被害者は全体の2割しかおらず、多くの人がATM(現金自動受払機)から振り込んで、多額の金銭をだまし取られていることなどが明らかになった。
調査は振り込め詐欺被害149件を対象に行った。被害者が金を振り込むために使った金融機関は、銀行80件(54%)▽信用金庫36件(24%)▽郵便局25件(17%)▽農漁業組合8件(5%)。振り込み方法は、ATMが118件と約80%で、特に銀行ではATM利用が店舗窓口での振り込みの10倍以上に達した。郵便局で振り込んだ人は店舗窓口が12件、ATMが13件とほぼ同数だった。振り込んだ時間帯は、午前11時〜午後3時までの間が約8割と圧倒的に多かった。
府警によると、窓口での職員の声かけで、被害が未然に防げた例が多い一方、被害者が「息子が大変な目に遭う」と制止を振り切って振り込んだケースもあるという。
また最近は、医療過誤の慰謝料などの名目で、医師や看護師の家族から、現金をだまし取る手口が増えている。「示談金3000万円が必要だが、病院が2000万円を出してくれる」などと言って、残金数百万円を要求する例もある。
府警では調査結果をもとに、府金融機関防犯連絡協議会を通じて各金融機関に窓口での声かけやATMへの職員配置などの協力を呼びかける。府警生活安全企画課は「金融機関は被害防止の最後のとりで。防犯協力を強く呼びかけたい」と話している。【松田栄二郎】
1月28日朝刊
(毎日新聞) - 1月28日17時3分更新
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