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三菱ふそうトラック・バスが、販売認証を得ていない新型の小型トラックを昨年9〜11月末に3000台近く製造していたことが分かった。同型のトラックで大事故につながりかねない不具合が見つかり、調査が急がれていた時期の新型車製造で、国土交通省は「非常識だ」と批判している。
認証前の製造が明らかになったのは、小型トラック「キャンター」の新型。一昨年、国が導入し、昨秋には不適応車の販売規制が始まった排ガス規制に対応するためにエンジンを改良する必要があり、同社は販売の前提となる「型式認証」を得ようと昨年2月に国交省に申請していた。
認証は、同3月に同社の大型車を巡る欠陥車問題が発覚して遅れていたが、同社は9月に入り「月末には認証される」と判断して製造を始めた。
ところがこの後、販売済みのキャンター4台のクラッチハウジングに亀裂が見つかった。大型車では破断して死亡事故につながった部品で、国交省は「キャンターも重大事故を起こす危険性が否定できない」として同月末、部品の安全性を示す資料の提出に加え、一連の欠陥隠しの原因究明と再発防止策をとりまとめなければ、「認証はできない」と通告した。
しかし、同社は生産計画を変更せず、11月末までに2753台を製造した。
亀裂の原因は12月に入って「整備不良」と判明したといい、報告を受けた同省は1月28日にも認証を出す予定だが、自動車交通局審査課は「認証を得る前に新型車を製造してはいけないという法律上の規定はないが、車の安全性に大きな不安や疑問が生じている時期に、認証前の新型車の生産を急ぐ姿勢は理解できない」と話している。
〈三菱ふそうの広報部の話〉 主力車種なので、認証を得られればすぐに販売できる態勢を整えておきたかった。国交省から設計、製造上の改修を指示されれば対応するつもりで、違法性はなかったと思うが、誤解を招いたなら遺憾に思います。
(01/28 08:37)