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2005年01月27日(木) 00時00分

海外宝くじで「振り込め」 「23億円の権利」とエアメール 県内で相談急増、200件 富山新聞

 富山県内で一獲千金をちらつかせた海外宝くじをめぐる苦情が相次いでいることが、県消費生活センターなどの調べで分かった。数万円振り込んだのに相手先と連絡が取れないなど一部で金銭トラブルもある。刑法では海外くじの国内販売、あっせん、購入とも違法行為であり、「振り込め詐欺」の変形ともみられる手口に同センターなどは注意を呼び掛けている。 同センターに寄せられた苦情は二〇〇二(平成十四)年度から約三年間で二百件を超える。富山市内の無職男性(69)宅には今年に入り、オーストラリアの宝くじ購入仲介会社からエアメール二通が相次いで届いた。「おめでとうございます。あなたに一等賞金二十三億八千七百万円の抽選に参加できる権利が与えられました」などと書かれ、申し込み代金二千円を振り込めというものだった。二通ともフィリピンの消印だった。男性には昨年九月と十一月にも同じようなエアメールが届いたという。 いずれも「締切日までに返信いただけない場合は当選チャンスを失う」などと緊急性をあおったり、「多くの人がチャンスを逃し、あなたが選ばれた」などと希少価値を強調している。くじの引き換えや当選した場合の連絡方法などについては不明で、記載の電話番号にかけても「分からない」と言われる場合が多い。 県内では昨年、実際に数万円を振り込んだものの、その後一切の連絡がないケースもあるという。 県消費生活センターは海外宝くじの購入は刑法一八七条の富くじ授受罪に当たるとして、「購入が法律違反だと認識し自制してほしい」と注意を呼びかけている。

http://www.toyama.hokkoku.co.jp/_today/T20050127004.htm