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2005年01月26日(水) 00時00分

NHKの海老沢勝二会長が二十五日、「国定忠次の『赤城の山も… 東京新聞


 NHKの海老沢勝二会長が二十五日、「国定忠次の『赤城の山も今宵(こよい)限り』の心境だ」と語って辞任した。さすがテレビメディア界のドン。大向こう受けを狙ったか、台詞(せりふ)も決まった▼国定忠次は江戸時代の天保年間に、上州(群馬県)を縄張りにした博徒の大親分。飢饉(ききん)に苦しむ農民を助け、赤城山に立てこもって幕府に反抗した国民的英雄だ。歌や芝居、映画にもなった。『赤城の山も…』は、新国劇では故・辰巳柳太郎さん演じる追いつめられた忠次の一番の見せ場だ▼小松五郎吉兼の刀を月にかざした忠次「オレには生涯、てめえという強え味方があったのだ」。その後『赤城の山も…』があって、「かわいい子分のてめえたちと別れわかれになるのだ」。子分の一人「雁(かり)が西の空に飛んで行かぁー」。テレビ桟敷なら“受信料”と、声がかかるところ▼海苔(のり)の佃煮(つくだに)の桃屋が一九六〇年代に、この場面を「のり平アニメ」のテレビCMにして、フィルムがすり切れるほど流した。昔の子どもたちには、強い味方の「美味(おい)ちいおかずがあったのだ」のほうがおなじみかも▼海老沢会長には強い味方だったはずの政治家も、受信料不払いの国民的圧力の前にはかばいきれなかったか。故・東海林太郎さん歌う『名月赤城山』(作詞矢野寵児)のように「意地の筋金 度胸のよさも いつか落ち目の 三度笠(さんどがさ)」になった▼そして『赤城の子守唄(うた)』(作詞佐藤惣之助)では「泣いちゃいけない ねんねしな 泣けば鴉(からす)が またさわぐ」。「どうせやくざな」NHKとぼやきたかったか。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20050126/col_____hissen__000.shtml