2005年01月19日(水) 03時07分

ＤＤＩポケット　業界初の音声通話定額制サービス　今夏めどに法人向け中心（産経新聞）

　ＰＨＳ（簡易型携帯電話）最大手のＤＤＩポケットは十八日、今夏をめどに音声通話で定額制サービスを開始することを明らかにした。通話時間に応じて課金する現行の従量制に対して、定額制では一定料金を支払えば通話時間に関係なく、電話がかけ放題になる。これまでデータ通信での定額制はあったが、音声通話に関しては移動体通信業界で初めてとなる。
　ＤＤＩポケットは当初、通話先や通話時間帯を制限した上で、法人向けサービスを中心に開始する。その後、個人向けサービスを来年中に開始したい考えだ。定額制サービスは、ＤＤＩポケットのＰＨＳ加入者同士が対象になり、他社の携帯電話との通話はこれまでと同様に従量制を続ける。
　日本テレコム副社長からＤＤＩポケット社長に転じた八剱洋一郎新社長が十八日に都内で会見を行い、「音声定額が視野に入った」と明言。その上で、「驚くほどの価格にはならない」と、低価格での提供を目指す方針を示した。
　同社のＰＨＳ契約数はピーク時の平成十年に約三百六十万台に上ったが、昨年末には約二百九十五万台に減少している。ＤＤＩポケットは現在、ＮＴＴ網を経由する従来の通信網を改め、独自の通信機器による専用通信網を構築中だ。ＮＴＴに支払う接続料が大幅に軽減することで、好調が続く主力の定額制データ通信「エアーエッジ」に続き、ＰＨＳの音声通話でも定額制に踏み切ることを決めた。
　一方、携帯電話各社は、通信量の増大や収益悪化の懸念から音声通話の定額制には及び腰。ただ、積極攻勢をかけるＰＨＳ最大手のＤＤＩポケットに対抗し、追随する可能性もありそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050119-00000017-san-bus_all