2005年01月18日(火) 02時47分
センター試験 内容、ネット書き込み 英語・国語 開始8時間前に(産経新聞)
十六日に終了した大学入試センター試験で、英語、国語の問題にかかわる内容が、試験開始前にインターネットの掲示板に相次いで書き込まれていたことが十七日、分かった。いずれも試験当日の未明に書き込まれ、問題内容を知り得る立場の関係者が“流出”させた可能性が高い。今回の試験では、「国語I」で現行教科書に掲載された文章が出題される前代未聞のミスも発生。文部科学省は、事実関係の解明などを試験を実施した大学入試センター(東京・目黒)に指示した。
問題の書き込みは、インターネットの巨大掲示板群「2ちゃんねる」にあった。十五日午前一時すぎ、「パットの弟のケヴィンです」という表題でスレッド(掲示板)が作られ、「ヘローマイネムイズケヴィン」などと書き込まれていた。
約八時間後の午前九時半に始まった外国語「英語」の第六問に、「ケヴィン」を主人公とする長文が出題された。配点は二百点満点中四十五点で「パット」は、過去のセンター試験の英語の長文に登場した人物という。
国語への書き込みは、試験二日目の十六日午前一時前に、英語の問題流出の疑惑を論じるスレッドで、唐突に「小説は遠藤周作です」と書き込まれた。国語の試験は同日午前九時半に始まり、「国語I・国語II」で遠藤周作さんの『肉親再会』が出題された。
試験後、「2ちゃんねる」の掲示板上では「ケビンほんとに出たよ」「問題流出か?」と騒然となり、出題への批判が相次いだ。
センター側は、掲示板への書き込みを確認したが「漏洩(ろうえい)はありえない。偶然としか考えられない」と文科省に報告したものの、同省では事実関係をさらに調べるよう指示した。
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《2ちゃんねる》 国内最大級のインターネット上の電子掲示板群で平成11年5月開設。ニュースや趣味など話題別に「スレッド」と呼ばれる掲示板を作り、アクセスした人が匿名で情報や意見、感想を書き込める。特定の個人や企業への中傷もあり、裁判となったケースもある。
(産経新聞) - 1月18日2時47分更新
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