2005年01月13日(木) 00時00分

警官１０００人、ＡＴＭ巡回 振り込め詐欺対策 （東京新聞）

　振り込め詐欺による被害金の引き出しを防ごうと県警は十二日、引き出しが想定される時間帯に金融機関やコンビニで警戒に当たる新たな対策に乗り出した。毎日千人程度の警察官がＡＴＭ（現金自動預払機）付近で職務質問や注意喚起を行い、被害撲滅を目指す。

　振り込め詐欺をめぐっては、県警は昨年十月から一般家庭に電話をかけ、直接注意を呼びかけている。新たな作戦は、被害者が金を振り込んでしまった場合でも、その金を引き出させないようにするのが目的。

　被害金の引き出しが多発する時間帯に、県内各署の地域課や自動車警ら隊、機動捜査隊の警察官が、銀行や郵便局、コンビニで警戒。帽子やサングラスをかけたまま被害金を引き出すケースが多いことから、そのような容ぼうの客に声をかけるなどする。

　県警は近く、刑事部、生活安全部、地域部、交通部の関係課でつくる「振り込め詐欺捜査・予防活動プロジェクトチーム」の第一回会議を開くことにしており、情報の共有化をはかる。

　県内の昨年の振り込め詐欺被害は、認知件数が千二百二十三件（うち未遂二百八十件）で、被害総額は約十七億八千七百万円。最近では、警察官を装って「だんなさんが電車内で痴漢をして捕まっている」などとうそを言い、示談金や保釈金名目で金を振り込ませる手口も出ている。

　　（佐藤　大）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20050113/lcl_____kgw_____002.shtml