2005年01月13日(木) 17時35分

振り込め詐欺　昨年１１８８件、７億３０００万円の被害−−県内　／広島（毎日新聞）

　◇刑法犯被害額の３割以上−−融資信用保証名目が３億円
　警察官などを装って電話や文書で現金を要求する「振り込め詐欺」が、県内では昨年１年間で１１８８件（うち既遂は７０２件）発生し、被害総額は約７億３０００万円に上ることが、県警生活安全部のまとめで分かった。同部によると、振り込め詐欺の被害は、昨年１〜１１月に県内で、全刑法犯によって生じた現金被害額の約３分の１を占めるという。
　最近では、融資するとの文書を多重債務者などに送付し、申し込んだ人に「融資をする前に、信用を保証するための金がいる」などと現金をだまし取るケースも増加。
　昨年１年間だけで３８０件（うち既遂３７９件）が発生し、被害額は約３億円に上るという。
　同部は「長期間に継続的に振り込ませる場合も多く、注意してほしい」と呼びかけている。
　同部によると、「オレオレ」などと言って家族になりすました人間のあわてた声を聞かせた後、警察官を装った男が、交通事故の示談金として現金を要求する典型的な詐欺の手口は、いっそう巧妙化している。
　昨年１１月ごろから、弁護士を名乗る男が「（あなたの家族が）痴漢容疑で身柄を確保されており、保釈金がいる」と電話をしたり、「事故で名前が出ないように報道を抑えるための工作資金がいる」などとし、現金を要求するケースが出ているという。【吉川雄策】

１月１３日朝刊　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050113-00000269-mailo-l34