2005年01月06日(木) 03時02分

東京地裁　司法修習生が盗撮　女性トイレにビデオカメラ（産経新聞）

　東京地裁内の女性トイレに侵入し、盗撮目的でビデオカメラを設置したとして、警視庁丸の内署は五日、建造物侵入容疑で同地裁に配属中の司法修習生、西川英樹容疑者（３２）を逮捕した。容疑を認めているという。西川容疑者は平成十五年十一月に司法試験に合格、昨年十月から同地裁で民事裁判の修習中だった。
　同地裁によると、西川容疑者がビデオカメラを設置したのは昨年十二月十三日夜。トイレ個室内の上部にある棚に、トイレットペーパーで周りを隠して囲むように設置していたという。
　同日午後八時四十五分ごろ、女性職員が撮影されている状態のカメラを発見。同日中に設置したとみられる。
　地裁などは翌十四日、被疑者不詳のまま被害届を警察に提出。西川容疑者は席を離れることが多いなど修習態度が悪く、地裁内で西川容疑者の犯行ではないかとの疑惑が浮上したが、地裁は西川容疑者から事情を聴くことはなかったという。
　西川容疑者はビデオカメラが発見・回収された後も出勤、修習を続けていたとみられる。
　司法修習生は一年の実務修習中、三カ月ごとに民事裁判、刑事裁判などの修習を受けるが、同地裁には現在、西川容疑者を含め計百十七人（男性七十八人、女性三十九人）が配属されている。
　修習生の処分については、裁判所法に「最高裁が罷免できる」と定められており、禁固以上の刑確定や品位をはずかしめる行為を行った場合などがあたる。国家公務員に準ずる身分として国から給与も支払われる。
　過去の罷免事例には、昭和五十五年に女子高生に公然わいせつ行為をした男▽五十七年に妻に乱暴したとして傷害罪で告訴された男▽六十一年にスーパーで四千円相当のスナック菓子を万引した女−などがある。
　永井紀昭・東京地裁所長の話「事実であるとすれば、法を順守すべき重い職責を担うことになる司法修習生が、そのようなことを行ったことは極めて遺憾。捜査当局に厳正に対処してもらうべく、裁判所としても協力する」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050106-00000016-san-soci