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東京都など首都圏のディーゼル車規制をめぐる三井物産のデータ改ざん事件で、警視庁は27日午前、詐欺の疑いで千代田区の同社本社など十数カ所の家宅捜索を始めた。同庁は、大手総合商社で環境問題がないがしろにされていた実態を重視、組織的関与の可能性についても調べを進める方針だ。
26日付で同庁で受理された都の告訴・告発によると、三井物産は02年度、基準に合うよう試験データを改ざんして適合指定を受けた排ガスの粒子状物質除去装置(DPF)62台を都交通局に購入させ、結果として約5700万円をだまし取ったとされる。
この内容に基づき、捜査2課などは午前9時から百数十人態勢で、同社本社や、千代田区にある子会社でDPFを製造・販売していた「ピュアース」などの家宅捜索に踏み切った。同課は押収資料を分析し、三井物産をめぐる不正工作の実態解明を進める。
同社のDPFは全国で計約2万1000台が販売され、シェアは3分の1と全国トップを占めていた。DPFを装着したユーザーには、都などの自治体から補助金が出ており、売り上げは補助金相当額を含めて200億円弱という。
首都圏のディーゼル車規制は、石原慎太郎都知事の呼びかけで始まった。規制を担当する都環境局の歴代の担当者はすでに警視庁の参考人聴取に応じているという。
三井物産は内部調査の結果、懲戒解雇されるなどした同社とピュアースの4人以外には不正行為にかかわった者はいない、としている。同社広報部は家宅捜索を受け、「厳粛に受け止め、捜査には全面的に協力したい」とのコメントを出した。
(12/27 12:37)