2004年12月26日(日) 20時40分
振り込め詐欺の主犯格逮捕−山形の女性被害(山形新聞)
警察官を装った男からの電話で、山形市内の女性が今年7月、現金190万円をだまし取られた振り込め詐欺事件で、県警捜査2課と山形、上山の両署は25日、詐欺の疑いで、東京都中野区中央4丁目、自称フリーアルバイター日下部裕容疑者(22)を逮捕した。日下部容疑者は主犯格の1人で、被害者をだますためのシナリオ作りに関与したほか、自ら電話をかける一方、犯行の役割分担を共犯者に指示していたとみられる。
この事件ではこれまで、現金を引き出す役と転売目的で銀行口座を開設したとされる計4人が逮捕されているが、主導的な役割を担ったとみられる容疑者の逮捕は初めて。
同署はこのほかにも数人の共犯者がおり、総額数千万円に上る余罪があるとみて、全容解明に全力を挙げる。
調べによると、日下部容疑者は、自称本籍福島県郡山市、無職笹川稔容疑者(23)=同容疑で逮捕済み=と同市富久山町福原、無職国分一城被告(22)=同罪で公判中=と共謀し、今年7月29日、警察官を装って山形市内のパート従業員の女性(54)宅に電話し、「だんなさんが交通事故を起こし、相手方の妊娠中の奥さんが病院で検査中です。示談金として200万円を振り込んでほしい」などとうそを言って、福島県内の地方銀行の口座に現金190万円を振り込ませ、だまし取った疑い。
日下部容疑者は共犯の2人に指示し、振り込まれた現金を東京都新宿区の銀行で引き出させたとみられる。
犯行に使われた口座は福島県郡山市富久山町福原、塗装工斉藤昭被告(25)=同罪で公判中=の名義。国分被告は知人の同市片平町、中古車販売仲介業小幡寛人被告(23)=同罪で公判中=を介して斉藤被告に口座を作らせ、通帳とキャッシュカードをワンセットとして2万5000円で買い取っていた。
一連の事件で逮捕された5人は、郡山市出身の遊び仲間。日下部容疑者は東京都内のマンションを拠点に犯行を重ね、逮捕を逃れるため都内を転々としていた。
http://www.yamagata-np.co.jp/kiji/20041226/0000004052.html