2004年12月25日(土) 16時31分

住基ネット　目黒区長「個人離脱は認めない」−−住民に通知　／東京（毎日新聞）

　住民基本台帳ネットワークシステム（住基ネット）からの個人離脱の可否を検討していた目黒区の青木英二区長は、「認められない」と判断し、２２日付けで個人離脱を求めていた住民に通知した。有識者で作る区長の諮問機関が「認めるべきだ」と答申したため、区長の判断が注目されていた。
　青木区長は通知の中で「住民基本台帳法に位置づけられた個人情報を行政が活用することが、直ちに（住民の）権利侵害を生じているとは断定しがたい」と理由を説明した。そのうえで「個人情報の保護やセキュリティー対策の強化に努め、国に対しても、必要に応じて適切な申し入れ等を行っていく」と付け加えた。
　有識者で作る区長の諮問機関「情報公開・個人情報保護審査会」は今月１日、「区個人情報保護条例が、収集目的外の外部提供について本人の同意を原則にしている」として、個人離脱を認めるよう答申した。同会は昨年７月にも同様の結論を出したが、その際も区長（当時）は個人離脱を認めなかった。【渡辺暖】
　個人離脱を求めて異議を申し立てていた住民のうち２人は２４日、「前区政と変わらず、区民の権利・安全より安易に国の施策優先を選択する姿勢」などと区の決定を批判する声明を出した。

１２月２５日朝刊　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041225-00000114-mailo-l13