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2004年12月23日(木) 17時15分

航空会社からの情報で不審者を入国前に照合 警察・入管朝日新聞

 テロや国際組織犯罪を水際で食い止めるため、警察庁などは海外から日本へ乗り入れる国際便の乗客の個人情報を航空会社から送信してもらい、入国前に不審者がいないかどうか照合する「事前旅客情報システム」(APIS)を導入する。すでに米国などの航空会社約20社の協力を得ており、1月4日から本格的にスタートさせる。

 新システムでは、搭乗手続きの際に入力された乗客の氏名や性別、国籍、生年月日、旅券番号のデータが、専用回線を通じてほぼリアルタイムで警察庁と入国管理局、税関に届く。それぞれが手持ちの警戒者リストと照合し、不審者情報が見つかれば、飛行機が到着する前に、警察官らが空港で待機し、厳重に入国審査を行うという。

 警察庁は、入国前に不審者の割り出しが可能になり、入管や税関の審査がより確実になるほか、問題のない一般乗客にとっては上陸審査が迅速になる、とみている。また、情報は外部とは遮断された環境で管理され、目的以外に使用されることもない、としている。

 政府は今月10日、「テロの未然防止に関する行動計画」をまとめ、この中で外国人が入国する際、指紋採取や写真撮影を義務づけるように入管法を見直すとした。警察庁は、指紋採取などと新システムが補完し合い、テロリストらの入国阻止に効果を発揮すると期待しており、今後、協力を受ける航空会社を増やしていきたい考えだ。(12/23 17:14)

http://www.asahi.com/national/update/1223/015.html