2004年12月22日(水) 16時30分
捜査ミスとの因果関係認定 院生暴行死で神戸地裁(共同通信)
神戸商船大(現神戸大)大学院生浦中邦彰さん=当時(27)=の拉致・暴行死事件で、兵庫県警が適切に捜査していれば殺されずに済んだとして、浦中さんの母親(64)が県に約1億3700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は22日、県警の捜査ミスと院生の死亡との因果関係を認め約9700万円の支払いを命じた。
判決理由で村岡泰行裁判長は「著しく不適切、不合理で違法性を帯びる」と捜査ミスを厳しく非難。「警察官は浦中さんが暴行を受け死亡することを十分予見することができた。ミスがなければ救出できた」と述べた。
母親側の弁護士によると、警察の犯罪捜査の過失と被害者の死亡との因果関係を認めた司法判断は初めてで、捜査ミスの責任を問う同種の訴訟にも影響を与えそうだ。
(共同通信) - 12月22日16時30分更新
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